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No.20
晴眼者今日、針灸あんま学校の実習の実験台になった。 実験台というと語弊があるが、インターンみたいな 生徒さん方が実習のために一般ピープルを相手に 実際に勉強するというもの。 そこに行ったのは３回目だけれど、今回は若い女性だった。 ほとんど視力がないらしく、落ちた手ぬぐいを探したり ドアを閉めたりするのも一生懸命だった。 とっても気遣い、心配りのできる明るい女性で 心のマッサージまでしていただいた感じがする。 帰り際には「ありがとうございました」とおっしゃるので 美冴も「こちらこそありがとうございました」と なごやかな雰囲気になった。 帰宅する途中の風景が有り難く感じられた。 眼が見えるって有り難い、本当に有り難いことだ。 あの人達に比べて……という優越感ではなくて 心底、有り難いと思った。 障害者（って言葉も疑問だけど）に対して 健常者という言葉は知られているけれど 視覚障害者に対する「晴眼者」ってあんまり聞かないよね。 たとえ視力があっても「晴眼者」と言えない人が 多いと思いませんか？ 心がどんより…… 他人様のこと言えないけれど(__;) 本当の「晴眼者」になれるように心がけたい。 そして、あの女性の未来が明るい光に満ちていますように！
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